ワクチン新聞

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平成28年(2016)初夏号

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1歳までに受ける予防接種

赤ちゃんは、お母さんのお腹にいるときから様々な病気に対する免疫をお母さんから受け継ぐため、生まれてしばらくの間は感染症から守られています。しかし、百日せきの抗体は生まれて早い時期に、麻しん(はし...

赤ちゃんは、お母さんのお腹にいるときから様々な病気に対する免疫をお母さんから受け継ぐため、生まれてしばらくの間は感染症から守られています。
しかし、百日せきの抗体は生まれて早い時期に、麻しん(はしか)の抗体は1歳までには失われてしまいます。そのため百日せきを含む4種混合ワクチンは生後3カ月、麻しんを含むMR(麻しん風しん混合)ワクチンは生後12カ月になったらなるべく早い時期に接種する必要があります。
赤ちゃんがお母さんから受け継いだ免疫効果が減少する時期、感染症にかかりやすい年齢、かかった場合に重症化しやすい年齢などを考えて、予防接種の種類や内容、接種の推奨時期が設定されています。
1歳までに接種を受けるワクチンの種類や接種回数は、以前と比べて多くなっています。「1歳までの予防接種一覧表(表1)」を参考に早めに予防接種の計画を立てて、接種できる月齢になれば、できるだけ早く予防接種を受けましょう。早くから病気を予防できるだけでなく、スケジュールにも余裕がでてきます。

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ワクチンで予防できる感染症

この季節はヘルパンギーナ(いわゆる夏かぜ)や手足口病が流行する時期です。どちらも夏に流行し、かかると口の中に水疱ができる、熱が出るなどの共通点があります。また呼吸器や便からの感染力が強く、症状が...

この季節はヘルパンギーナ(いわゆる夏かぜ)や手足口病が流行する時期です。どちらも夏に流行し、かかると口の中に水疱ができる、熱が出るなどの共通点があります。また呼吸器や便からの感染力が強く、症状が治ったあとでも数週間はウイルスが排出されるため、まわりの感染源とならないよう注意が必要です。しかし、いずれもウイルスによる感染症で特異的な治療薬はなく、残念ながらワクチンもないため予防することができません。
一方、ワクチンで予防できる感染症(表2)については、接種を受ける年齢を確認して、出来るだけ早めに予防接種を受けましょう。

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破傷風、傷口からの感染にご注意!

破傷風は他の感染症と違い、人から人へ感染するのではなく土の中にいる細菌(破傷風菌)が傷口から体内に入ることで感染します。 最初は口が開かなくなるなどの症状があらわれ、やがて全身のけいれんを起こす...

破傷風は他の感染症と違い、人から人へ感染するのではなく土の中にいる細菌(破傷風菌)が傷口から体内に入ることで感染します。 最初は口が開かなくなるなどの症状があらわれ、やがて全身のけいれんを起こすようになり、治療が遅れると死亡することもある病気です。
2000年から2011年までの報告によると、破傷風を発症した人は毎年100人程度、このうち死亡した人は10人前後(図1)です。破傷風菌は土の中にいるため、公園の砂場や畑、ガーデニングや家庭菜園、スポーツで転んだりするだけで、誰もが常に感染するリスクがあります。また、震災後の被災地では、がれき撤去作業中に釘を踏み抜いたり、ガラスで手を切ったりして、そこから感染することがあります。 傷口に土が付いたり、がれきや釘などでけがをした場合には、傷口をよく洗い、早めに医師の診察を受けましょう。
破傷風はワクチン接種により予防できる病気です。乳幼児では、4種混合ワクチンを生後3カ月から合計4回接種することをお勧めします。予防接種の詳しい内容は、かかりつけの医療機関・医師、お住まいの市町村にご相談ください。