ワクチン新聞

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平成24年(2012)初夏号

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疫病「麻しん」

江戸時代、地震や火事とともにおそれられたのが疫病でした。特に疱瘡(天然痘)・麻しん(はしか)・水疱瘡(水痘)は「お役三病」と呼ばれていました。5代将軍徳川綱吉も麻しんで命を落としたと言われていま...

江戸時代、地震や火事とともにおそれられたのが疫病でした。特に疱瘡(天然痘)・麻しん(はしか)・水疱瘡(水痘)は「お役三病」と呼ばれていました。5代将軍徳川綱吉も麻しんで命を落としたと言われています。文久2年(1862年)に麻しんが大流行したときは、江戸だけで約24万人が亡くなりました。「お役三病」のうち天然痘はワクチンで根絶することができました。
麻しんは、医療が進んだ現代でも特異的な治療法が無いため、予防が最も有効です。

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風しんと先天性風しん症候群

風しんは、風しんウイルスの飛沫感染により起こる病気です。発熱、リンパ節の腫れ、発疹の3つの症状が特徴ですが、関節痛や脳炎などの合併症を起こすことがあります。先天性風しん症候群は、風しんの免疫がな...

風しんは、風しんウイルスの飛沫感染により起こる病気です。発熱、リンパ節の腫れ、発疹の3つの症状が特徴ですが、関節痛や脳炎などの合併症を起こすことがあります。
先天性風しん症候群は、風しんの免疫がない妊婦が妊娠初期に風しんにかかることで胎児が感染し、心疾患や白内障、聴力障害などが起こる先天異常症です。

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風しん患者が増加しています

風しん患者はここ数年減少していましたが、昨年は前年の4倍に増加しました。特徴として、20歳代から40歳代の成人、特に男性患者が多く発症しています。この世代の男性は、風しんの定期予防接種の対象では...

風しん患者はここ数年減少していましたが、昨年は前年の4倍に増加しました。特徴として、20歳代から40歳代の成人、特に男性患者が多く発症しています。この世代の男性は、風しんの定期予防接種の対象ではなかったために、風しんに対する十分な免疫(抵抗力)がなかったと考えられます。
風しんは特異的な治療法がありません。予防接種を受けていない人やかかったことがない人は、風しんの予防接種をお勧めします。
小さな子どもを持つ親の世代で風しん患者が増えていることは問題です。子どものうちに予防接種を受けしっかりと免疫をつけましょう。

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流行のピークを迎えるみずぼうそう

みずぼうそう(水痘)は、これから7月にかけて流行のピークを迎える、感染力の強い病気です。水痘にかかると、かゆみの強い水疱が全身にあらわれます。水疱の中にはウイルスが含まれていて、水疱が破れるとウ...

みずぼうそう(水痘)は、これから7月にかけて流行のピークを迎える、感染力の強い病気です。
水痘にかかると、かゆみの強い水疱が全身にあらわれます。水疱の中にはウイルスが含まれていて、水疱が破れるとウイルスがばらまかれ、まわりの人に病気をうつします。そのため、学校保健安全法施行規則では、すべての発しんがかさぶたになるまで出席停止とされています。
昔は予防接種がなかったため、かかるのが当たり前の病気でした。しかし、25年前に水痘ワクチンが発売され、今では1歳になったら予防接種を受けることができるようになりました。

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日本脳炎の予防接種対象者が追加

日本脳炎の予防接種は、3歳で2回、4歳で1回の接種が勧められています。平成23年度は、過去に接種回数が不十分な小学3年生、小学4年生にも接種が勧められていました。平成24年4月からは、接種回数が...

日本脳炎の予防接種は、3歳で2回、4歳で1回の接種が勧められています。平成23年度は、過去に接種回数が不十分な小学3年生、小学4年生にも接種が勧められていました。平成24年4月からは、接種回数が不十分な小学2年生への接種も勧められます。ご不明な点はお住まいの市町村にお問い合わせください。
日本脳炎は他の感染症とは違い、蚊にさされることでうつる病気です。うつっても症状が出ない人がほとんどですが、発症すると2割から4割が死亡し、命を取りとめても運動障害などの重い後遺症を残すことが多い、こわい病気です。
日本脳炎は特異的な治療法がありません。予防するには、蚊にさされないようにするしかありませんが、現実的ではありません。そのため、日本脳炎の予防接種が重要です。