ワクチン新聞

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平成29年(2017)冬号

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1歳になったら、みずぼうそうの予防接種を

みずぼうそう(水痘)は、水痘帯状疱疹(すいとうたいじょうほうしん)ウイルスによる感染症です。主な症状は特徴的な発疹で、斑点状の赤い丘疹(きゅうしん)から始まり、その後水ぶくれ(水疱)を形成し、最...

みずぼうそう(水痘)は、水痘帯状疱疹(すいとうたいじょうほうしん)ウイルスによる感染症です。主な症状は特徴的な発疹で、斑点状の赤い丘疹(きゅうしん)から始まり、その後水ぶくれ(水疱)を形成し、最後はかさぶた(痂皮)となって治癒します。予防接種を受けなければ10歳までに80%の子どもがかかるといわれています。
最も効果的な予防法は、水痘ワクチンによる予防接種です。定期接種として1歳以上3歳未満で2回接種します。2回接種すると、1回接種に比べてより確実な抵抗力(免疫)が得られることが報告されています。1歳を迎えたら早めに水痘ワクチンの2回接種を受けましょう。2回の接種間隔は、3ヵ月以上あけます。麻しん風しん混合ワクチンとの同時接種も可能です。
なお、水痘帯状疱疹ウイルスに感染すると、ウイルスが一生にわたり体の中に潜伏感染し、加齢や免疫低下によって再活性化して「帯状疱疹」を発症することがあります。帯状疱疹を発症すると、水ぶくれを伴う赤い発疹が、体の左右どちらかに、帯状に出ます。また、強い痛みを伴うことが多く、症状は3~4週間ほど続きます。多くは胸や背中に症状が出ますが、顔や首などにあらわれることもあります。
水痘ワクチンを接種することで帯状疱疹の発症を予防できることがわかり、2016年に50歳以上を対象に帯状疱疹予防に水痘ワクチンが使用できるようになりました。

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B型肝炎の予防接種

B型肝炎はB型肝炎ウイルス感染による病気で、急性感染と慢性に経過する持続感染があり、まれに肝硬変や肝がんに進行することもあります。感染者の血液や体液を介し感染します。予防にはB型肝炎ワクチンの接...

B型肝炎はB型肝炎ウイルス感染による病気で、急性感染と慢性に経過する持続感染があり、まれに肝硬変や肝がんに進行することもあります。感染者の血液や体液を介し感染します。予防にはB型肝炎ワクチンの接種が有効です。
B型肝炎ワクチンは不活化ワクチンで、1歳までに定期接種で3回接種します(期間内に完了できない時は任意接種)。ワクチン3回接種後の防御効果は20年以上続くと考えられます。B型肝炎ワクチンの定期接種は、標準的に生後2ヵ月で1回目、生後約3ヵ月で2回目(1回目から27日以上)、生後7~8ヵ月で3回目(1回目から139日以上)を接種します。
お母さんがB型肝炎ウイルスのキャリア(ウイルスを体内に保有した状態)の場合、生まれた子どもにガンマグロブリン製剤(出生直後)とB型肝炎ワクチン(出生直後、生後1ヵ月、生後6ヵ月の3回)を接種する母子感染予防のプログラムが健康保険適用で実施されています。

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ワクチン質問箱

質問:子どもの予防接種時に準備しておくことは?回答:予防接種の情報は自治体からの郵送物や広報紙等で知ることができます。定期接種の場合、予防接種を受ける年齢が決められているため、事前に医療機関に問...

質問:子どもの予防接種時に準備しておくことは?
回答:予防接種の情報は自治体からの郵送物や広報紙等で知ることができます。定期接種の場合、予防接種を受ける年齢が決められているため、事前に医療機関に問い合わせて、予約しておいた方がよいでしょう。予約がなければワクチンの在庫がないこともあります。
また、接種当日は必要書類(母子健康手帳、健康保険証、予診票、診察券など)を持参し、子どもの体調をよく観察し、少しでも気がかりな点があれば問診の際に医師に相談しましょう。

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感染症Q&A

Q.これからは帯状疱疹になる人が増えると聞きましたが、なぜですか?A.米国では1996年から小児を対象に水痘ワクチンの定期接種が始まりました。これにより、小児の水痘患者数は大きく減少しましたが、...

Q.これからは帯状疱疹になる人が増えると聞きましたが、なぜですか?
A.米国では1996年から小児を対象に水痘ワクチンの定期接種が始まりました。これにより、小児の水痘患者数は大きく減少しましたが、ワクチン接種を受けていない成人を中心に帯状疱疹の発症者が約2倍に上昇しました(2003年時点)。これは、既に水痘にかかりウイルスが潜伏感染していた成人は、周囲に水痘患者が少なくなることで野外ウイルスによる免疫賦活(ブースター)を受ける機会が減り、免疫力を増強できなくなります。そのため、加齢とともに免疫力が低下して発症しやすくなったためと考えられます*。日本でも2014年から小児への水痘ワクチン定期接種化が始まり、米国と同じような環境となり、帯状疱疹を発症する人が増えるのではないかと危惧されています。なお、水痘ワクチン接種を受けることで免疫力の増強効果が得られ、帯状疱疹の発症を抑制することが期待されます。*日本ワクチン産業協会:予防接種に関するQ&A集(第8版)を参照

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帯状疱疹と関係の深い疾患〜糖尿病〜

糖尿病によるインスリンの分泌低下や作用不足で血糖コントロール不良・高血糖状態が続くと、全身の血管が傷つき、白血球の機能や免疫力が低下します。すると、体に潜む水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化し、帯状...

糖尿病によるインスリンの分泌低下や作用不足で血糖コントロール不良・高血糖状態が続くと、全身の血管が傷つき、白血球の機能や免疫力が低下します。すると、体に潜む水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化し、帯状疱疹のリスクが高まります。糖尿病神経障害があると痛みに気づきにくいので帯状疱疹が重症化しやすく、皮膚症状の悪化や、回復後に継続する痛み(帯状疱疹後神経痛)が起こることもあります。