ワクチン新聞

ワクチン新聞  最新号

令和3年(2021) 冬号 最新号

みずぼうそうのワクチンは2回接種が大切です

みずぼうそう(水痘)は、原因ウイルスである水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染することで発症します。みずぼうそうの主症状は発熱と全身に広がる発疹で、健康なお子さんがかかっても合併症を来すことがあり、成人、妊婦さん、免疫不全の方がかかると肺炎などを合併し、重症化のリスクが高いとされています。みずぼうそうが治った後もウイルスは生涯にわたって体内(脊髄後根神経節など)に潜み、加齢や免疫力が低下した時に、疲労やストレスなどをきっかけとしてウイルスが再活性化することで帯状疱疹を発症します。つまり、みずぼうそうは将来的に帯状疱疹を発症するリスクを伴い、帯状疱疹になると帯状疱疹後神経痛などの合併症を生じることもあります。
みずぼうそうはワクチンで予防可能な感染症で、日本では弱毒化された生ワクチンである「水痘ワクチン」が用いられています。2017年の日本の調査報告において、水痘ワクチンの1回の接種でみずぼうそうにかかるリスクは76.9%減少し、2回の接種で94.7%減少するとされています*1。また、水痘ワクチンの接種により、みずぼうそうにかかったとしても症状は軽く済み、合併症の頻度を下げることが知られています。定期接種スケジュールとしては、1歳以上3歳未満のお子さんに3か月以上(標準的には6~12か月)の間隔をあけて2回接種します。一定の間隔をあけて2回の接種を行うことで、免疫が増強される効果(ブースター効果)がより強く得られると考えられています*2。みずぼうそうに対する免疫をより強固にするためには計画的に2回の接種を受けましょう。
*1 Hattori F, et al. Vaccine. 2017; 35(37): 4936-4941.
*2 Yoshikawa T, et al. Vaccine. 2016; 34(16): 1965-1970.

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大人のための予防接種

ワクチンで予防できる病気(VPD)に対する予防接種の多くは、VPDにかかりやすく、重症化しやすい子どもが対象となっていますが、大人になってから検討すべき予防接種もあります。インフルエンザ、肺炎球菌感染症(高齢者)、帯状疱疹などに対する予防接種がこれに当たります。
加齢に伴い身体機能が低下している高齢者は、インフルエンザをきっかけに肺炎を起こすなど重症化することがあります。また大人がかかる肺炎の原因微生物としては肺炎球菌が最も多いとされ、肺炎で亡くなる方の9割以上が65歳以上であることから、特に高齢者の肺炎予防においてインフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの両方を接種することが強く推奨されています。65歳になったら、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチン※を定期予防接種として受けることができます。
帯状疱疹は、過去にみずぼうそう(水痘)にかかったことのある人の体内に潜んでいた水痘・帯状疱疹ウイルスが、加齢や免疫力の低下などにより再活性化することで発症します。帯状疱疹で神経が傷つくと、後遺症で痛みが長期間残ることがあります(帯状疱疹後神経痛)。50歳以上の方は、帯状疱疹を予防するためのワクチンを任意接種として受けることができます。
予防接種を希望する方は、かかりつけ医に相談しましょう。対象者や接種費用の公費負担など詳細については、お住まいの市区町村にお問い合わせください。
※ 定期接種として使用される肺炎球菌ワクチンは、23価肺炎球菌ワクチン(一般名:23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)です。

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ワクチン質問箱

質問:風しんの第5期定期予防接種って何ですか?
回答:子どものころに風しんの定期接種の機会がなかった1962年4月2日~1979年4月1日生まれの男性は、2022年3月31日までの間に限り※3 原則無料で風しんの抗体検査と予防接種が受けられます。対象の男性には2019~2021年度中にお住まいの市区町村からクーポン券が送られてきます。事前に希望の医療機関に問い合わせたうえで、クーポン券を持って受診しましょう。クーポン券をなくしたりして手元にない場合は市区町村に連絡すれば発行してもらうことができるので、問い合わせてみましょう。
※3 2021年9月1日時点の情報です

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感染症Q&A

Q.ロタウイルスによる症状は年齢によって違うのですか?
A.ロタウイルスが原因の胃腸炎は、乳幼児期にかかりやすい病気で、5歳までにほぼすべての子どもが1回はロタウイルスに感染するといわれています。感染力が強く、ごくわずかなウイルスが体内に入るだけで感染してしまいます。大人はロタウイルスの感染を何度も経験しているためほとんどの場合は症状がでませんが、乳幼児は激しい症状がでることが多く、特に初めて感染した時に水のような下痢、嘔吐などが強くでます。ロタウイルスワクチンの接種で乳幼児の重症胃腸炎を減らすことができます。医師に相談のうえ適切な時期にワクチン接種をしましょう。

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ミニコラム

2月4日は風しんの日
2月4日は、風しんの撲滅を目指す「風しんの日」です。日本小児科学会では2021年の2月4日には『“風疹ゼロ”プロジェクト』として、妊娠初期の女性が風しんにかかることで先天性風しん症候群の赤ちゃんが産まれてしまうことを予防するために、予防接種の推進を呼びかけました。妊婦さんへの風しん罹患のリスクをなくすために、妊娠を希望する(妊娠前の)女性はもちろん周囲の人が予防接種を受けて免疫をつけておくことが大切です。

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