ポリオ(急性灰白髄炎)

「脊髄性小児まひ」とも呼ばれ、子ども(特に5歳以下)がかかることが多い病気です。手足の筋肉や呼吸する筋肉等に麻痺を生じることがあり永続的な後遺症を残す場合があります。日本では自然感染による患者発生はありませんが、現在でもポリオの流行が続いている国もあり、海外から国内へ入ってくる可能性があります。

主な症状・経過

  • ポリオウイルスが人の口の中に入って、腸の中で増えることで感染します。増えたポリオウイルスは、再び便の中に排泄され、この便を介してさらに他の人に感染します。
  • 感染しても多くは、病気の明らかな症状がなく、体内でウイルスが増殖していることに気づかないことがあります。ただ、便には数週間にわたってポリオウイルスが排泄されるので、感染源となる可能性があります。
  • 定型的な麻痺型ポリオを発病するのは感染者の0.1〜2%です。主に手や足に麻痺があらわれ、その麻痺が一生残ってしまうことがあります。
  • 麻痺の進行を止めたり、麻痺を回復させるための治療が試みられてきましたが、現在、残念ながら特効薬などの確実な治療法はありません。麻痺に対しては、残された機能を最大限に活用するためのリハビリテーションが行われます。

特徴

原因となる病原体 ポリオウイルス
感染経路 経口感染(糞口感染)
かかりやすい年齢 乳幼児に多い
合併症 球麻痺(障害嚥下、発語、呼吸の障害)、永続的な後遺症を残す可能性があります。

参照: