ワクチン新聞

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平成27年(2015)秋号

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インフルエンザ流行の原因ウイルス「A型とB型」

インフルエンザの流行は古くから知られていますが、科学的に証明されたのは1900年頃からです。特に、1918年から流行したスペインかぜにより亡くなった人は、全世界で2,000万人とも4,000万人...

インフルエンザの流行は古くから知られていますが、科学的に証明されたのは1900年頃からです。特に、1918年から流行したスペインかぜにより亡くなった人は、全世界で2,000万人とも4,000万人ともいわれ、日本でも約40万人の犠牲者が出たと推定されています。
その後、1957年にはアジアかぜが、1968年には香港かぜ、1977年にソ連かぜ、そして最近では2009年にインフルエンザA(H1N1)2009が世界的な大流行を起こしています。これらは、いずれも「A型」と呼ばれるタイプのインフルエンザウイルスが原因です。最近の流行状況をみると、A型は、A(H1N1)2009とAH3N2の2種類のインフルエンザウイルスが流行しています。
※注意:スペインかぜ、アジアかぜ、香港かぜなどは、通称「・・・かぜ」と呼ばれていますが普通の風邪ではありません。
そして、このA型の他に「B型」のインフルエンザウイルスによる流行がみられます。B型は大きく2つのグループ(山形系統とビクトリア系統)に分けられますが、近年は山形系統とビクトリア系統の両方が混合して毎シーズン流行しています。
B型に感染した場合にはA型よりも高熱が出にくく、消化器症状が出やすい傾向にあり、適切な薬で治療しても、解熱までの時間が長いなどの違いはありますが、体温測定や診察だけでA型かB型かを区別することはできません。このため最近では、鼻やのどの粘液を綿棒でぬぐって調べる迅速診断キットが用いられ、インフルエンザかどうか、またA型かB型か、などを判断しています。

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今年のインフルエンザワクチンは、予防できるタイプが3種類から4種類に増えます

これまでのインフルエンザワクチンは、A型2種類(AH1N12009とAH3N2)、B型1種類(山形系統かビクトリア系統のうちいずれか一方だけ)の合計3種類のインフルエンザに対応していました。しか...

これまでのインフルエンザワクチンは、A型2種類(AH1N12009とAH3N2)、B型1種類(山形系統かビクトリア系統のうちいずれか一方だけ)の合計3種類のインフルエンザに対応していました。
しかし、近年B型は山形系統とビクトリア系統の両方が混合して流行していることから、両方の系統が流行した場合には、B型1種類しか対応していないワクチンでは効果が不十分となることが考えられます。また、すでに海外では予防できるタイプが3種類のインフルエンザワクチンと4種類のワクチンの両方が発売されています。
このため、日本では今シーズンから、これまでのワクチンにもう1種類のB型を加えて、4種類のインフルエンザウイルスをカバーできるワクチンに切り替えられることとなりました。
インフルエンザワクチンを接種することで、インフルエンザの発症を予防したり、重症化する頻度を減らしたりすることができます。ただし、ワクチンの効果が持続する期間は、一般的に5ヵ月程度とされ、また、流行するウイルスの型も変わるため、毎年定期的に接種することをお勧めします。
インフルエンザが流行する冬に備えてインフルエンザの予防接種を受けましょう。

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予防接種Q&A

Q:昨年、インフルエンザワクチンの接種を受けましたが、今年も受けた方がいいのでしょうか?A:これまでの研究から、季節性インフルエンザワクチンにおいてワクチンの予防効果が期待できる期間は、接種した...

Q:昨年、インフルエンザワクチンの接種を受けましたが、今年も受けた方がいいのでしょうか?
A:これまでの研究から、季節性インフルエンザワクチンにおいてワクチンの予防効果が期待できる期間は、接種した(13歳未満の場合は2回接種した)2週後から5ヵ月程度までと考えられています。
また、インフルエンザワクチンは、そのシーズンに流行が予測されるウイルスに合わせて製造されています。このため、インフルエンザの予防に充分な免疫を保つためには毎年インフルエンザワクチンの接種を受けた方がよいと考えられます。
なお、日本ではインフルエンザは例年12月から3月頃に流行し、1月から2月に流行のピークを迎えます。ワクチン接種による効果が出現するまでに2週間程度かかるため、毎年11月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいでしょう。